※本記事は2022/9/11に更新しています※
投資信託の積み立てを中心に資産形成している方は多いと思われますが、私もそのうちの1人です。
一時期、楽天証券の改悪が話題になっており、楽天証券をメインで利用している私も影響大だったため、調べてみると結構大きな差になります。
クレカ積立は”クレジットカードの還元ポイント”と”投資信託の保有ポイント”があるため、どちらも考慮したうえで、一番お得なクレカ積立ができる証券会社をご紹介したいと思います。
ということで、クレカ積立ができるマネックス証券、SBI証券、楽天証券、auカブコム証券を比較してみる。
1.クレジットカードのポイント還元率比較
クレカ積立の一番の目的が、このポイント還元なので非常に重要です。
各証券会社ともクレジットカードで積み立てできるのは5万円/月となっており、還元率は以下の通りとなります。
マネックス証券/ マネックスカード | SBI証券/ 三井住友カード | 楽天証券/ 楽天カード | auカブコム証券/ Au PAYカード | |
還元率 | 1.1% | 0.5%(スタンダード) | 0.2% (代行手数料が0.4%未満のファンドの場合) | 1% |
1%(ゴールド) | 1.0% (代行手数料が0.4%以上のファンドの場合) | |||
2%(プラチナ) | 0.5%(楽天キャッシュ決済) |
赤字にしたのが現実的なところで比較すべき還元率になりますが、マネックス証券が一番還元率が高いので第一候補。
次にSBI証券とauカブコム証券となります。SBI証券については、カードの種類で還元率が変わってきますので、マネックス証券やauカブコム証券と比較するとゴールド以上で積み立てておきたいところ。
ここで大事なのは年会費となりますが、三井住友ゴールドカードの年会費5500円/年です。ただし、年間100万円以上の利用で翌年以降の年会費永年無料になります。
※クレカ積立やSuicaなどの電子マネーチャージは年間100万円利用の対象外です!
普段の買い物や公共料金などをクレジットカード払いにすることで年間100万円が達成できるなら十分候補になりかと思います。
単身、2人、4人世帯の生活費データなどをまとめてあるので、こちらの記事も参考にどうぞ。
最後に楽天証券ですが、多くの人が積み立てているであろう以下のファンドは楽天カードの還元率は0.2%となってしまいます。
- eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500)
- eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 全世界株式 (除く日本)
- 楽天・バンガード・ファンド (全米株式)
- 楽天・バンガード・ファンド (全世界株式)
楽天キャッシュ決済では0.5%の還元率なので、楽天キャッシュ決済で積み立てることになると思いますが、
- 楽天カードや楽天銀行から楽天キャッシュへチャージして投資信託を購入する手間
- 次で比較する投資信託の保有ポイントが改悪されてしまった
などを考えると、
マネックス証券かSBI証券、auカブコム証券でクレカ積立をし、さらに積み立て可能であれば楽天証券で積み立てをするのが良いのではないか。
2.投資信託の保有ポイント比較
保有している投資信託にポイントが付与されますが、年率で付与されることが多いので、長期で大きな資産を運用することになる投資信託の積み立ては、クレジットカードのポイント還元率と同じか、それ以上の影響があります。
楽天証券はこちらも改悪しており、マネックス証券やSBI証券、auカブコム証券は年率付与に対して、楽天証券は投資信託が一定額に達した時に一度ポイント付与されるのみに変更されています。
人気の低コストインデックスファンドでのポイント付与率の4社比較は以下の通りです。(SBI証券は2022/2以降、楽天証券は2022/4以降)
ファンド名 | マネックス証券 | SBI証券 | 楽天証券 | auカブコム証券 | |
1000万未満 | 1000万以上 | ||||
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.03% | 0.034% | 0.034% | 月末時点の残高がはじめて、 ●10万円に到達⇒10ポイント ●30万円に到達⇒30ポイント ●50万円に到達⇒50ポイント ●100万円に到達⇒100ポイント ●200万円に到達⇒100ポイント ●300万円に到達⇒100ポイント ●400万円に到達⇒100ポイント ●500万円に到達⇒100ポイント ●1000万円に到達⇒500ポイント ●1500万円に到達⇒500ポイント ●2000万円に到達⇒500ポイント (最大2080ポイントしかもらえない) | 0.005% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.03% | 0.042% | 0.042% | 0.005% | |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | 0.03% | 0.05% | 0.05% | 0.005% | |
eMAXIS NASDAQ100インデックス | 0.08% | 0.1% | 0.19% | 0.005% | |
楽天・全米株式インデックス・ファンド | 0.03% | 0.05% | 0.05% | 0.005% | |
SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | 取り扱いなし | 0.0242% | 0.0242% | 取り扱いなし | 取り扱いなし |
月5万円をeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に積み立てて、年利5%のリターンで運用できた場合の20年でもらえるポイントをグラフにするとこのようになります。
20年後の投資信託保有ポイントの獲得シミュレーション数値は以下の通りです。
- マネックス証券:約54,900ポイント
- SBI証券:約62,200ポイント
- 楽天証券:290ポイント
- auカブコム証券:約9,150ポイント
年率でポイントを付与してくれるマネックス証券かSBI証券、auカブコム証券が有利。特にマネックス証券とSBI証券は付与率も高いため、この2社が最有力となります。
それに比べると楽天証券はかなり厳しいです。特に、投資信託の保有額が大きくなればなるほど、また運用期間が長くなればなるほど差が開いていきます。
3.クレカと投資保有の累計ポイント比較
先ほどの月5万円をeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に積み立てて、年利5%のリターンで運用できた場合の投資信託保有ポイントに、クレジットの還元ポイントを加えると以下のようなグラフになる。(楽天証券は楽天キャッシュで0.5%還元)
20年後の累計獲得ポイントシミュレーション数値は以下の通りです。
- マネックス証券:約186,900ポイント
- SBI証券(ゴールドカード):約182,200ポイント
- SBI証券(通常ドカード):約122,200ポイント
- 楽天証券:約60,290ポイント
- auカブコム証券:約129,150ポイント
なお、マネックス証券とSBI証券の投資信託保有ポイントの付与率の差が少し大きい、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に月5万円積み立てて、年利5%のリターンで運用できた場合の投資信託保有ポイントに、クレジットのポイント還元すると、20年後の累計獲得ポイントは逆転する。
- マネックス証券:約186,900ポイント
- SBI証券(ゴールドカード):約196,800ポイント
- SBI証券(通常ドカード):約1362,800ポイント
- 楽天証券:290ポイント:約60,290ポイント
- auカブコム証券:約129,150ポイント
<まとめ>クレカ積立のおすすめ証券会社
クレジットカード積み立てのお得な証券会社の順番としては以下の通り。
マネックス証券/マネックスカード、SBI証券/ゴールドカード>auカブコム証券≒SBI証券/通常カード>楽天証券/楽天カード
月5万円までであれば・・・
マネックス証券での積み立てが良いと思う。というのも、私は3つとも証券口座を持っているのだが、SBI証券のサイトは使い勝手が悪く、自分が保有している現物株や投資信託が一覧表示できなかったり、クレカ積立の設定がわかりづらく苦労した。また、年間100万円の利用でゴールドカードの年会費を無料にできることが前提となることも人を選ぶ。
月10万円までであれば・・・
マネックス証券で5万円、次にSBI証券で5万円積み立てるのが一番お得になります。月10万円投資できる経済力があるのであれば、年間100万円の利用でゴールドカード年会費無料を狙える世帯だと想定されるので、SBI証券のサイト使い勝手はクレカ積立だけと割り切って何とか乗り越えてほしいところです。
月15万円までであれば・・・
マネックス証券、SBI証券、auカブコム証券の順番で月5万円まで積み立てていきましょう。
月20万円以上であれば・・・
マネックス証券、SBI証券、auカブコム証券の3社で15万円積み立てた後、楽天証券で5万円積み立てることになりますが、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に積み立てて年利5%のリターンで運用できた場合、投資信託保有ポイントの関係で、20年以上運用するとSBI証券と楽天証券が逆転します。
そのため、20年以上運用するのであれば、マネックス証券、SBI証券、auカブコム証券でクレカ積立、残りはSBI証券で現金積立が一番お得です!
ただし、楽天証券が改悪されてしまったように、マネックス証券やSBI証券、auカブコム証券も条件が変わることはありますし、たくさんの証券口座を使い分けるのも大変なので、自分が管理できる範囲で対応しましょう!
\ マネックス証券の口座開設はこちらからどうぞ /
\ auカブコム証券の口座開設はこちらからどうぞ /
<おまけ>私はどうするか?
私の場合、毎月42.5万を投資信託に投資している(貯金をドルコスト平均法で投資)ため、
- マネックス証券/マネックスカードでeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を5万円
- 楽天証券/楽天カードでつみたてNISA枠のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を3.3万円
- auカブコム証券/au PAYカードでeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を5万円
- SIB証券/三井住友ゴールドカードでSBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンドを5万円+現金で残り24.2万円
という形にする予定です。(auカブコム証券口座作成中)
また、昨年まで楽天証券をメインで利用していたため、投資信託の保有ポイントがほぼ付かなくなってしまった楽天証券からSBI証券へ保有している投資信託を引っ越しする予定です。楽天証券の改悪に合わせたのか、SBI証券では「投資信託出庫手数料全額キャッシュバックキャンペーン」を恒久化してくれています。
ただし、NISAや積立NISA枠は当年度の枠を利用して投資している場合は金融機関変更ができないので翌年からになりますので、ご注意ください。
iDeCoとNISA、つみたてNISAどれから始めるかお悩みの方はこちらの記事をどうぞ。