FIREを目指している方は「株が暴落して資産が枯渇しFIREに失敗する」ことが一番のリスクだと感じているのではないでしょうか?
過去の暴落時に、円建てS&P500をトリニティスタディの4%ルールで取り崩した場合のシミュレーションした結果、
- 第一次オイルショック前
- ドットコムバブル崩壊前
にFIREした場合、資産が30年もたずに枯渇する、もしくは、してしまいそうということがわかりました。
では、「どうすれば失敗しないのか?」を過去の暴落時を参考に対策して、安全なFIREを目指しましょう。
この記事でわかること
- 暴落直前にFIREしても4%ルールで失敗しない対策方法
- 過去の暴落時の対策シミュレーション結果
- 2つの対策の違い
1.FIREに失敗しない2つの出口戦略
資産が枯渇してしまうのは、「暴落時に資産を取り崩す」ことが大きな原因です。
株が50%暴落した時に取り崩してしまうと、2倍のペースで取り崩していることになりますから、当然と言えば当然ですが、その分対策はシンプルです。
対策のポイント
- 現金を準備して暴落時に資産を取り崩さない
- 取り崩し率を4%から下げる
トリニティスタディの最適解と思われる株式75%債券25%のポートフォリオでも、ドットコムバブル崩壊後は資産が枯渇しそうなため、残念ながら、現金を準備するか、資産を25倍以上に増やしておくしかありません。
では、どの程度あれば良いのか?というと、「2年分の生活費を準備しておく」ということになります。
具体的には以下の対応をとることで、過去の暴落時にも資産の枯渇を防ぐことができます。
<対策1> 現金を準備する
- 現金を2年分手元に準備しておく
- FIREした時の株価から40%以上、下がった月は取り崩しをせず、現金で生活する
<対策2> 取り崩し率を下げる
- 25年分ではなく27年分の資産でFIREする
- 取り崩し率を4.0%から3.7%へ下げる
2.2つの出口戦略をシミュレーションで比較する
それでは、第一次オイルショックとドットコムバブル崩壊前にFIREした場合のシミュレーションを、対策あり、なしで比較していきます。
シミュレーションの前提は以下の通りです。
- FIRE時の資産1億円(S&P500)
- 毎月333,333円を月初に取り崩し(年400万円)
- S&P500の株価とドル円の為替は月初の終値ベースで算出
- インフレ率、配当再投資は考慮せず
対策1:FIREした時の株価から40%以上、下がった月は取り崩しをせず、現金で生活する
対策2:FIRE時の資産1億800万円(S&P500)
第一次オイルショック前にFIRE
トリニティスタディの4%ルールの場合は24年間しか資産が持ちませんでしたが、対策することで30年間資産が持つようになります。
なお、FIREした時から40%以上株価が下がったのは15ヶ月間ありました。
<30年後の資産>
対策1:1087万円(株式:787万円、現金:300万円)
対策2:466万円(株式のみ)
ドットコムバブル崩壊前にFIRE
トリニティスタディの4%ルールの場合は約22年後の2022年8月時点で約3500万円となり30年資産が持つか微妙でしたが、対策することで以下のようになります。
なお、FIREした時から40%以上株価が下がったのは17ヶ月間ありました。
<22年後の2022年8月時点の資産>
対策1:8352万円(株式:8119万円、現金:233万円)
対策2:6324万円(株式のみ)
3.FIRE後に暴落しても失敗しない方法まとめ
FIRE失敗の大きな要因である、「暴落時に資産を取り崩す」ことに対する対策として、
- 生活費2年分の現金で暴落時を乗り切る
- 取り崩し率を4.0%から3.7%へ下げる
という2つの方法をご紹介しました。
単純に言えば、どちらも追加で2年分の資金を準備するということになりますね。
事前に準備するのであれば上記のようになりますが、暴落期間(FIRE時から40%下落時)は
・節約して取り崩し額を減らす
・バイトなどで一時的に収入で生活する
など、とにかく「暴落時に資産を取り崩す」ことを避けるのが大切です!
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比較記事はこちらにありますので、よろしければこちらもどうぞ。