【独身・夫婦向け】リタイア後のおすすめ国内移住先（関東圏中規模都市）

生活費の中で30～35%を占めることになる住宅費。ここが節約できれば、経済的自立と早期リタイアであるFIRE（Financial Independence, Retire Early）が近づいてきます。
FIREを目指していない場合でも、趣味や娯楽に使えるお金が増えて生活が豊かになることを考えれば、リタイア後の移住は考えるべきテーマであると思います。

東京都を除く関東圏内の中規模都市でも、地方都市と同じぐらいの暮らしができないかを考察します。

今回の結論

●都内アクセスと家賃、物件数の多さなど、バランスが良い柏市（お隣の流山も一部あり）がおすすめ

ただし家賃に関しては、以下の通りです。
・関東圏大規模都市の家賃と大きく変わらない（月-0.5万円程度）
・地方都市ほど家賃は安く収まらない（月+2～4万円程度)

１．国内移住における候補都市の選定方法

当ブログでは、住みやすい街ランキング、家賃が安い街ランキングなど、そういったものから考察したまとめではなく、40代独身の視点から

【　家賃さえ安ければそれで良し！ではなく、リタイア後にそれなりの暮らしがしたい！　】

ということで、国内移住のおすすめ地方都市を検討した際の条件に近いもので考察します。具体的には以下の通りです。

・人口30万人以上、50万人未満の都市
・直近5年間で人口増加している、65歳以下の割合が全国平均を上回る
・生活するうえで便利な都市の中心地（買い物、飲食など）
・独身、もしくは夫婦2人暮らしを前提とした1LDKか2LDKの築浅マンションがそれなりにヒットする
・家賃が9万円以内に収まる

２．移住の候補都市について

関東圏で以下条件を満たしている都市は8つです。
　・人口30万人以上、50万人未満の都市
　・直近5年間で人口増加している、65歳以下の割合が全国平均を上回る

なお、人口推移や年齢別人口構成比については、e-Statの統計データを参考にしています。

＜人口40万人以上＞
・千葉県松戸市
・千葉県市川市
・神奈川県藤沢市
・千葉県柏市

＜人口30万人以上＞
・群馬県高崎市
・埼玉県川越市
・埼玉県所沢市
・埼玉県越谷市

※順番は人口の多い都市順となっています※

人口30万人以上の都市なので、生活するうえで不便になることはない都市ばかりです。
実際、すべての市に行ったことがありますが、中心地は便利だと思います。

３．候補都市の家賃と交通について

移住の候補都市から、リタイア後の重要な要素となってくる「家賃相場」と「交通の便」の両面から考察していきます。

　家賃相場の考察

それぞれの都市の中心となる駅周辺の物件を以下条件でリサーチしてみる。

築10年以内、1LDK/2LDK、35㎡以上、家賃上限90,000円

結果は以下の通りとなりますが、関東圏は都市の規模を落としても家賃はそこまで落ちませんでした。

＜×評価となった市川市、藤沢市、川越市、所沢市について＞
市川市は物件数は非常に多いものの、家賃9万円では物件がヒットせず、家賃10万円あたりからようやく中心地から少し離れた場所がヒットするレベルです。
藤沢市、川越市は物件が少ないため、今回の調査では家賃9万円ではヒットしませんでした。
所沢市については、藤沢市、川越市よりも物件が少なく、非常に厳しいと思われます。

＜△評価となった松戸市について＞
松戸市は市川市同様、物件は非常に多いです。しかし、家賃9万円では松戸駅付近の物件はヒットせず、中心地を外す必要があります。

＜〇評価となった柏市、越谷市について＞
柏市は物件が多く、家賃9万円である程度物件がヒットしますので、十分選択できそうです。また、お隣の市になりますが、流山も物件が多く、そちらも家賃9万円で柏駅付近と同じぐらい物件がヒットするため、選択肢としてはありだと思います。
越谷市は中心の駅である南越谷駅では物件がヒットしませんが、隣の越谷レイクタウン駅で多くの物件がヒットするため、こちらで選択することになります。

＜◎評価となった高崎市について＞
高崎市は物件がそこそこあり、家賃9万円で物件がほぼヒットします。少し外せば家賃8万円でも物件を選択できそうですので、家賃優先であれば、この中では高崎市がおすすめとなります。

　交通の便の考察

交通の便で考える考えるポイントは以下の通りです。

・関東圏に住んでいるメリットである都内へのアクセスしやすさ
・公共交通機関が充実しており、車がなくても問題ないか

家賃相場の考察で×評価となってしまった、市川市、藤沢市、川越市、所沢市は交通の便の考察からは除外します。

まず、家賃評価◎の高崎市ですが、都内にアクセスするのに2時間ほどかかります。新幹線を利用すれば1時間程度ですが、関東圏に住んでいるメリットがいかせず、また、車がないと若干不便であることなども考慮すると、地方移住を検討しても良いのではないかと思われます。

次に、松戸市、柏市、越谷市ですが、それぞれ都内へのアクセスに、30分、40分、60分と1時間以内でアクセス可能ですので、松戸市＞柏市＞越谷市の順番で、関東圏に住むメリットがいかせていると考えます。また、3つの都市すべて、車があったほうが便利だとは思われますが、なくても不便ではないほど、中心の駅周辺と公共交通機関が充実しているので、問題はないと思われます。
また、この3都市からは成田空港へ1時間ちょっとでアクセスできるのも魅力の1つであると思います。

＜おすすめの国内移住先（関東圏中規模都市）＞

考察の結果、関東圏の中規模都市における、おすすめの移住先としては以下の通りです。

●都内アクセスと家賃、物件数の多さなど、バランスが良い柏市（お隣の流山も一部あり）がおすすめ

ただし、家賃に関しては
・関東圏大規模都市の家賃と大きく変わらない（月-0.5万円程度）
・地方都市ほど家賃は安く収まらない（月+2～4万円程度)
という具合です。

国内移住先として、関東圏の中規模都市は期待していたのですが、調べてみると予想していたよりも家賃が高く、パフォーマンスが悪いなという印象です。ただし、旅行が趣味でリタイア後はたくさん旅行する予定があれば、成田空港が比較的近いというのは大きなメリットになるかもしれません。

今回のおすすめ国内移住先としては柏市としましたが、この内容であれば、関東圏大規模都市編でおすすめとした、さいたま市（大宮駅周辺）か千葉市のほうが良いのではないかと考えます。
ご興味があれば、関東圏大規模都市のおすすめ移住先の記事をご覧ください。